詩人 響月光のブログ

詩人響月光の詩と小説を紹介します。

2020年8月のブログ記事

  • 抱腹絶倒悲劇「第三次世界大戦はこうして始まった」六・七 & 詩

    詩 もうひとつのアナタ 好きなのはアナタじゃないわ 心の端っこに隠れている もうひとつのアナタ 大きなアナタの影で縮こまっている小さなアナタ アナタがいつも隠そうとしている惨めなアナタ 暗くてジメジメしたナメクジのようなアナタ 私はどうしてそんなアナタが好きなんだろう なのにアナタはいつも笑ってし... 続きをみる

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  • 抱腹絶倒悲劇「第三次世界大戦はこうして始まった」四 ・五& 詩

    詩 地球の厄介者 人間が地球にいなかったら 生き物はみんな自然に溶け込んでいたさ それらは自然の一部として 自然に素直な心を委ねていたんだ 人間は地球から生まれたけど ひょんなことから考えることを始めて 自然の一部であることを忘れて厄介者となり 自然から追い出されちまったのさ ちょうどアダムとイブ... 続きをみる

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  • 抱腹絶倒悲劇「第三次世界大戦はこうして始まった」一・二・三& 詩

    詩 八月九日 (戦争レクイエムより) ずっとずっと昔の今日 学校の真上で爆弾が炸裂し 僕たちの体は蒸発して成層圏に舞い上がり 心だけが溶けた窓ガラスに捕まって 小さなビー玉になって灰の中に埋もれたんだ この厄介物が板ガラスだったころ ガラス越しに編隊を組んで飛んでいる神風を見ると 教室の仲間と手を... 続きをみる

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  • 抱腹絶倒悲劇「ロボット清掃会社」(全文)& エッセー

    抱腹絶倒悲劇「ロボット清掃会社」 一 (ロボット清掃会社の会議室。長テーブルに事務椅子、装飾品は一切ない簡素なデザイン。出席者の全員がロボットで、テーブルの上にはお茶の代わりに各自一つずつ油差しが置かれ、ロボットたちは時たま口や鼻、首、手首などに油を差している。各ロボットの胸には役職名。ロボット課... 続きをみる

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  • 抱腹絶倒悲劇「ロボット清掃会社」(最終)& エッセー

    抱腹絶倒悲劇「ロボット清掃会社」(最終) 九 社長室 (大家をはじめ社長、専務、部長、課長が集まり、大きなダンボール箱を囲んでいる) 大家 コワ! これがその、自爆ロボットかい? 社長 さようでございます。テロリスト集団から入手いたしました。禁制品で、バレれば捕まります。 部長 インプリンティング... 続きをみる

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