エッセー 「白馬の王子様」考 「白馬の王子様」は、結婚前の女性にとっての理想の男性像を言い表す言葉だそうだが、これにあまり固執し過ぎると周りの男性にもの足りなさを感じて、いつまでも結婚できないことになってしまうだろう。しかし昨今は昔と違って女性が自立できる時代なので、結婚に対する世間の意識も変わり... 続きをみる
2021年8月のブログ記事
-
-
-
詩 「地獄の釜の蓋」という雑花 私は詩を書くとき 両肘を机に突いて 両掌で髪を掻上げ 顔をうつむかせて 両目を緩く閉じる すると得体の知れない古井戸が現われ 覗きこんでいるような錯覚に陥るのだ 目蓋を通した光が埃となって邪魔をし 死のもたらす暗闇でないと主張するが 底があるべきところには何も見えな... 続きをみる
-
詩 英霊に捧げる詩(うた) (戦争レクイエムより) ある時茫々とした古の戦場を歩いていると 無数の英霊たちが草の根っこにしがみ付き 軽々しい霊魂を浮かせてしまわないように 必死に踏ん張っている姿を見て驚かされた 地球の自転は土屑となった幾多の魂を とわの宇宙に飛ばすための排出作業だ 貴方は地球が搔... 続きをみる
-
詩 ゴキブリとの対話 だいぶ昔、寂れた喫茶店に入ったとき 閑散とした店内のいたる所で 小形のゴキブリたちが我がもの顔で走り回っていた カウンターの女主人は、意にも介さぬ顔つきで 乾いた布で執拗にカップを磨いている どうやら奴らが目に入らないか 駆除が面倒なのか、金がかかるのか ゴキブリも山の賑わい... 続きをみる